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日本スポーツ心理学会ポスター発表
2022年10月2日、日本スポーツ心理学会第49回大会(新潟市/朱鷺メッセ/2022年9月30日~10月2日において、斉藤嘉子主任研究員がポスター発表しました。
(参照)第49回大会ホームページhttps://taikai49.jssp.jp/index.html
発表タイトル
【3D 複数対象追跡(3D-MOT)トレーニングが、プロサッカー選手の脳波に及ぼす影響】
斉藤嘉子 (九州工業大学大学院) 磯貝浩久 (九州産業大学)
澤田豊宏 (一般社団法人行動評価システム研究所・非会員) 夏目季代久(九州工業大学大学院・ 非会員)
要旨(発表より)
―脳の知覚・認知能力トレーニング方法として、モントリオール大学とコグニセンス社が共同開発したニューロトラッカーX(以下 NTX) がある。これは、パソコン上で 3Dメガネを使用して行う3D複数対称追跡(3D-MOT)課題である。
本研究ではNTXを使用し、NTXトレーニングがプロサッカー選手の脳活動にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることを目的とした。対象はプロサッカー選手4名で、期間は、Jリーグのシーズン中の約2か月に、30セッションのNTXトレーニングを行った。方法は、トレーニング前後で、NTXスコア、脳波(Fz ,Cz ,Pz ,Oz)を測定した。その結果、NTXスコアは、NTXトレーニング実施後に0.39pt上昇し有意な差がみられた。
脳波は、NTXトレーニング実施後に前頭Fzでθ波で有意な差がみられた。このことからプロサッカー選手に対するNTXによるトレーニングは、注意集中を示す脳波の向上がみられ、脳活動にプラスの影響を与える可能性が示唆された。
BASラボ磯貝浩久教授が新潟出身ということもあり、今回の学会発表を楽しみにしておりました。
福岡空港から新潟まで直行便!約1時間半のフライトでした。
日本スポーツ心理学会は1973年設立され翌年第1回開催、以来毎年大会が開かれています。
(参照)スポーツ心理学とは‐磯貝浩久教授紹介ページ
https://www.baslab.or.jp/researcher/%e7%a3%af%e8%b2%9d%e6%b5%a9%e4%b9%85%e6%95%99%e6%8e%88/
最高のパフォーマンスを発揮するためには、体力トレーニングはもちろんですが、知覚認知能力/身体制御能力のトレーニングも重要です。
サッカーは複雑に絡み合う対象を目で追跡する場面が多く存在し、Jリーグなど競技レベルが高くなるほど追跡する対象の移動速度は格段に速くなります。そのためフィジカル面だけでなく、注意力や集中力など脳の能力を向上させることが特に重要なのです。
スポーツにおける認知能力やワーキングメモリに関する研究は海外を中心にこれまで多く行われていますが、その多くが大学生やユースなどのアマチュア選手が対象となっています。
特に日本においては、プロスポーツ選手を対象にした研究はありません。
本研究は、株式会社ジャパンスポーツプロモーション様、株式会社Office PARK様との共同/協力のもと行われました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
(リンク)株式会社ジャパンスポーツプロモーション ttps://www.japansportspromotion.co.jp/
BASラボでは引き続き、日本国内Jリーガーなどのプロ選手を対象として、パフォーマンスの高い選手と脳の認知要因との関係性を明らかにする研究に取り組んでまいります。
(関連ページ)BASラボ学術監修事業「ニューロトラッカー」紹介
https://www.baslab.or.jp/business/supervision/neurotracker/
(参照ページ)ニューロトラッカー国内販売元ページ
https://www.baslab.or.jp/neurotracker/
(関連ページ)新着情報【ニューロトラッカー×現役Jリーガー パイロット研究】
https://www.baslab.or.jp/news/%e3%80%90%e3%83%8b%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%83%ad%e3%83%88%e3%83%a9%e3%83%83%e3%82%ab%e3%83%bcx%e7%8f%be%e5%bd%b9%ef%bd%8a%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%ac%e3%83%bc-%e3%83%91%e3%82%a4%e3%83%ad%e3%83%83/